ヤマザキマリが描くルネサンス画家の群像劇が単行本化、初の本格オールカラー
ヤマザキマリ「リ・アルティジャーニ―ルネサンス画家職人伝―」が、本日6月30日に発売された。
ヤマザキにとって初の本格オールカラーマンガとなる同書は、芸術新潮(新潮社)での5年以上にわたる連載をまとめたもの。15世紀半ばのイタリアを舞台に、当時まだ職人(アルティジャーニ)という立場で絵筆をふるっていた画家たちの青春時代から老境までが描かれる。主な登場人物は、「春」や「ヴィーナスの誕生」などの神話画を描いたサンドロ・ボッティチェリ、 万能の天才レオナルド・ダ・ヴィンチ、 油彩をイタリアに広めたアントネッロ・ダ・メッシーナ、 華麗な色彩で知られるヴェネツィア派のジョヴァンニ・ベッリーニの4人。 彼らのほかにも、 同時代の有名芸術家たちが登場する。とり・みきの全面協力による背景画にも注目だ。さらに美術史家・池上英洋氏との対談も収録された。
「リ・アルティジャーニ―ルネサンス画家職人伝―」目次
登場人物相関図
I フィレンツェ篇
1.売れっ子画家ボッティチェリ
2.若き天才レオナルド
3.工房への弟子入り
4.破戒僧フィリッポ・リッピ
5.良き絵師の条件
6.師匠の修業時代1.
7.師匠の修業時代2.
8.里帰りでの出会い
9.奇人画家ウッチェロ
10.繁栄するフィレンツェ
11.彫刻家ドナテッロの追想
12.ジョットの「青」
II ナポリ篇
13.メッシーナから来た少年
14.コラントニオ師匠のもとで
15.アントネッロの意欲
16.北の画家クリストゥス
17.油彩に目覚める
III ヴェネツィア篇
18.低迷するヴェネツィア絵画
19.ベッリーニの苦悩
20.南北の才能が出会う時
21.油彩という魔術
22.それぞれの理想
23.若き未来の巨匠たち
24.レオナルドの来訪
25.ある聖母像の衝撃
26.革新者アントネッロ
エピローグ
27.レオナルドの懊悩
28.フィリッピーノが見たもの
29.画家たちの時は流れて
特別対談 ヤマザキマリ×池上英洋
画家たちが“職人(アルティジャーニ)”だった時代
本書に登場する画家たち
関連年表 リ・アルティジャーニの時代